「坪いくら?」とか、「坪単価は?」などと聞かれる建て主様がいらっしゃいます。ハウスメーカーや建築施工業者も、「坪○○万円で建てますよ」などと言います。しかし、坪単価ほど当てにならないものはありません。大まかな試算はできると思いますが、実際の建築価格とは大きな開きが発生します。
建築工事費は、内装や外装によって大きく左右されます。30坪の住宅と40坪の住宅を比較した場合、住宅ですから台所と浴室、そして便所は必ず必要です。建築工事ではこのような部分を「水廻り」と言って、建築費が多くかかるところです。普通の部屋には、キッチンや浴槽、シャワー、便器などは付きませんね。これだけの設備を見ても、建築費が多くかかることがお分かりいただけると思います。
このような設備の価格はピンからキリまであり、住宅坪数の大小に関係なく、最低でも1箇所づつは必要です。すなわち、システムキッチンひとつとっても、 50万円のものを入れるのと150万円のものを入れるのとでは、自ずと坪単価は変わってきます。30坪の住宅では坪単価が33,000円変動しますが、40坪の住宅では25,000円の変動です。
このように、坪単価は住宅の坪数や設備のレベル、内外装仕上材料によって簡単に5万円から10万円は変動します。したがって、坪単価ほど当てにならないものはありません。