住まいづくりは、私ども設計事務所が「立て主様の代理として」設計監理を行い、施工業者選定の協力をしてつくる方が安価であり、品質もよくアフターフォローも万全であることは、予算を最大限に生かすにはや無駄なお金を使わないためにでご説明いたしました。しかし、まだ終わりではありません。
建築施工業者と言っても多種多様です。その多くは、現場監督だけが社員で、その他の業種は全て専門業者に外注(下請け)しているのです。建築工事には多くの専門業種があります。代表的なものを挙げると、杭打工事・土工事・コンクリート工事・鉄筋工事・大工工事・サッシ工事・木製建具工事・内装工事・左官工事・タイル工事・電気工事・水道設備工事など、25から30くらいの専門業者があります。
元請業者と言われる(建て主様と直接工事請負契約した業者)建築施工業者は、下請けと言われるこれらの専門業者に請け負わせるのです。その専門業者は、直接工事に携わる者と、孫請けと言われる他の専門業者に外注しているところもあります。元請の建築施工業者は、下請け業者から5%から10%のピンハネを行い発注しています。
私どもは、このような慣習を払拭し、少しでも安く欠陥のない、安心して住める住まいづくりをお手伝いいたします。上の「安心・安価にできる手法」を用いて、建築工事費予算総額が2,000万円のケースを例にした場合、
となりますので、建物原価は約1,820万円となります。また、建物原価が1,600万円のケースで設計施工分離発注の場合と比較すると、
となり、240万円もお安くなりました。元請のピンハネや利益を削減した分、工事の質が向上し価格は下がることになったのです。
このようなシステムで建築したI邸は、当初から予算が限られていたため、安価になる手法で設計を行っています。そして、分離施工を行った結果、最終的に坪単価が42万円という画期的な価格で仕上がりました。
※坪単価は、完成後の最終的な価格比較には有効な数字ですが、見積もり段階の坪単価には注意が必要です。詳しくは信用できない坪単価をご覧下さい。